秋の乾燥に負けないために。夏枯れ肌をケアする“仕込み保湿”とは?
日焼け後のダメージが表面化しはじめるのは、9月以降と言われています。
そのまま秋を迎えると、乾燥やハリ不足、くすみ※に加えて、紫外線による影響からシミが目立ちやすくなることもあります。
そこで大切なのが、「これから乾く季節に備える」という視点。
秋が深まってからのケアでは間に合わない、そんな“先まわりのうるおい戦略”こそが「仕込み保湿」です。
※くすみとは、乾燥やキメの乱れによるものです。
「仕込み保湿」ってなに? 先手を打つうるおいケア

「仕込み保湿」とは、乾燥が本格化する前の段階で肌にうるおいを与え、その保持力を高めるケアのこと。
言い換えれば、“肌が乾いてつらくなる前に”、角層のうるおい環境を整えるアプローチです。
通常の保湿と異なるのは、“水分を与える”だけでなく、“逃がさない肌状態を作っておく”という点。
乾燥ダメージを防ぐための「土台づくり」ともいえるケアです。
そのために、毎日のスキンケアをもう一度おさらいしましょう。
秋の「仕込み保湿」基本の3ステップ

季節の変わり目に肌がゆらぎやすい今こそ、スキンケアの“基本”を見直すことが大切です。とくに夏を越えた肌は、見えないダメージや水分不足を抱えていることも。
保湿力を底上げするには、「与える前に整える」という視点が欠かせません。
【ステップ1】汚れを落とし、肌を整える洗顔
保湿ケアの効果を引き出すためには、まずは肌を清潔に整えることが出発点。
夏のあいだに残った酸化皮脂や汗、空気中の汚れをきちんと落とすことで、化粧水や美容液のなじみも良くなります。
・洗いすぎや摩擦を避け、やさしくオフ
・泡タイプやアミノ酸系の洗顔料で角層を守りながら洗う
・ぬるま湯でていねいにすすぐのがポイント
うるおいを補う前に、受け入れやすい肌に整えておくことが、秋の保湿成功のカギです。
【ステップ2】肌の水分バランスを整える化粧水
化粧水は、乾燥しやすい秋肌に水分を届ける最初の保湿ステップ。
・拭き取り化粧水で不要な角層をやさしく除去
・整肌成分配合の化粧水で、透明感を引き出す土台づくりを
・2段階使い(プレ化粧水+保湿化粧水)で、次のステップへのなじみをサポート
朝晩の“水分補給”を意識した化粧水使いが、乾燥予防に直結します。
【ステップ3】うるおいを閉じ込める乳液・クリーム
うるおいを与えたあとは、それを逃がさない工夫も重要です。
「フタをするケア」で肌を守ることがポイント。
・水分と油分のバランスを保つ乳液や保湿ジェルをスキンケアの最後に
・目元や口元の乾燥が気になる部分は、クリームでポイントケア
・朝のメイク前は、下地効果のある保湿アイテムで肌を整えて。軽やかな仕上がりで乾燥対策にも。
肌に合ったテクスチャーや重ね順を見つけて、自分にとって快適な“うるおいの守り方”を見つけましょう。
うるおう肌へ先回り。「乾きそうな未来」へプラスαのケアを

肌が乾いてから保湿するのでは、少し遅い。
“乾きそうな未来”を見越した、ちょっとした保湿の先回りも大切です。
日中の紫外線、室内の冷房、皮脂と水分のバランスの乱れ—。
乾燥の引き金になる場面は、1日のなかでいくつもあります。
そんな時に頼れるのが、ルーティンにプラスαする“仕込み保湿”の工夫です。
| ケア方法 | サポートできること | ポイント・使い方 |
|---|---|---|
| 導入美容液(ブースター)を使う | 化粧水のなじみを高め、肌の水分バランスを整える | 洗顔後すぐに適量を手に取り、顔全体にやさしくなじませる。肌を柔らかくし、化粧水の浸透※を助ける。(※角質層まで) |
| 乳液やジェルクリームで重ねる | 肌の水分蒸発を防ぎ、うるおいを保つ | 少量ずつ重ねて肌を包み込むようにやさしく塗布。水分と油分のバランスを整え、乾燥から守る。 |
| 目元・唇専用クリームを塗る | デリケートな部分の乾燥を防ぐ | 指先で軽く押さえるように塗布し、うるおいを閉じ込めて守る。 |
| スリーピングマスク(塗って眠るタイプの保湿ケア)を使う | 夜間の乾燥を防ぎ、寝ている間の肌のうるおい環境をサポート | 夜のスキンケアの最後に適量を塗布。肌表面にうるおいの膜をつくり、水分の蒸発を抑える。 |
| 保湿ジェルを使ったフェイスマッサージ | 肌に心地よさを与え、リフレッシュを促す | ジェルをなじませた肌にやさしくマッサージ。力を入れすぎず、気持ちよさを感じながら行うのがポイント。 |
これらのケアは、毎日でなくてもOK。
「乾いてから」ではなく、「乾きそうな未来」を意識してみる。
こうしたちょっとしたひと工夫が、秋を迎える肌に大きな差をつくります。
秋に向けて、肌に“うるおいの余裕”を
夏の疲れが肌に出やすい今こそ、「仕込み保湿」のはじめどき。
スキンケアを見直し、自分にあったプラスαのケアで、秋冬をうるおいに満ちた肌で迎えることができます。
季節に先回りしたケアで、乾燥にもトラブルにもゆらがない肌印象へ。
肌が求めるうるおいを、未来のために今仕込んでおきましょう。